2013年03月04日

「ミシンの日」に読む 『 大草原の小さな家 』シリーズ


こんにちは、今日も来て下さってありがとう。

3月4日は「ミシンの日」ですよ。

そう、お裁縫に使うミシンです。


かっては、ミシンは嫁入り道具に欠かせないものだったそうですが、

最近は随分と事情が変りました。


あなたのお家にミシンはあるかしら?


私も一応持ってはいるのですが、今は殆ど使用していません。

だって、カーテンでもシーツでもお洋服でも、自分で縫うより

既製品を買ったほうが安いしデザインも豊富ですしね。


けれども、かっては縫い物はチクチク手縫いするのが当然の時代がありました。 

自分で縫うことが殆どだったのでしょうが、時には洋裁店でオーダーをすることも

あったでしょう。



お洋服とは 「買うもの」 ではなく 「作るもの」 だった時代・・・


初めてミシンを使った女性たちは、どれ程嬉しかったことでしょう!

今日のお話はそんな時代に書かれてミシンが登場する作品です。



はい、今日の読書は『 大草原の小さな家 』シリーズ 

著者はローラ・インガルス・ワイルダー(1867〜1957)


あら、ひょっとしたら驚いたかしら?

あまりにも有名な、アメリカ開拓時代の家族の物語。


『大草原の小さな家』シリーズは、アメリカでテレビドラマ化され

日本でも長い間放映されたのでファンの方も多いと思いますが、

お話したいのは、テレビドラマシリーズではなくて原作の方なの。


(ドラマ版の方は、どうしても現在のアメリカ事情が反映されているのか?

原作とは結構違っているので…原作では養子の子ども達も存在しません)



主人公・ローラの成長に合わせてシリーズは続きます。

『大きな森の小さな家』からスタートして『大草原の小さな家』〜『プラムクリークの土手で』

『シルバーレイクの岸辺で』〜『長い冬』〜『大草原の小さな町』と続き

『この楽しき日々』の最終章でアルマンゾと結婚、

『はじめの四年間』で二人の結婚後の四年間のことが語られています。


その後は『わが家への道 ローラの旅日記』で新しい土地ミズーリ州・マンスフィールド

(ロッキー・ロッジ・ファーム)に落ち着くまでが描かれています。



時代的には、1870年代〜1880年代ですから、日本で言えば明治維新後〜明治初期のお話です。



殆どが著者自身の実話、というか半自叙伝的な小説ですね。

世界中で愛されている物語なので、あなたも読んだことがあるかもしれません。



子ども時代に読んでもオトナになってから読んでも面白い、という本は多いけれど

この『小さな家』シリーズもそうした一冊と言えるでしょうね。



で、改めて読んでみると、その頃には気がつかなかったことも 読み取れることが多いの。


この物語の隠れた主人公?は、西部へ進んで行く毎に、お父さんが建てた小さな家たちだな、

と思ったし、この物語の中で 繰り返し繰り返し語られていることだけれども

食事と 服を縫うシーンが とても多いこと にあなたも気がついたのではないかしら?



このシリーズの素晴らしさは語り尽くされてはいるのですが

生活の 衣・食・住 のポイントが見事に押さえられている物語、とも言えると思うの。


都市部ならばともかく、西部の開拓地では、例えば、朝ごはんにハム・エッグを食べようと思ったら

ニワトリと豚を飼うことから始めなければいけないのですから。


そして、お洋服もシーツも手縫いでチクチク・・・。

ほんの僅かな布切れでも無駄にしないようにと発達したのが

アメリカンパッチワークだよね。



ローラのシリーズで、初めてミシンが登場したのは『 大草原の小さな町 』

ダコタ州の払い下げ農地に小さな家を建て、ようやく一家が落ち着いた頃です。


ローラは町の洋品雑貨店で、お仕立てのシャツを縫う(下縫いの)アルバイトをします。


お給料は、朝〜夕方・お昼ご飯付きで一日25セント也。

ローラが下縫いしたシャツをミシンで仕上げるのはオーナーのホワイトさん。


現在とほぼ同じ原理のミシンが出来たのが1850年、現代のシンガーミシン、ね。

ローラの少女時代(14歳くらい?)、ようやく西部にもミシンが

普及してきましたが、まだまだ高価な贅沢品ですから、一般家庭で買える物ではありませんでした。


いよいよミシンがローラのお家に来たのは、長女のメアリが大学を卒業した後になりますね。


お値段が幾ら位したのかは書かれてはいませんが、

お父さんは、ミシンを買うために 大切な 雌牛 を一頭売りましたから、

かなり高価であったことは間違いないと思うのだけど・・・

(ちなみに、当時は中古のオルガンが100ドル、ローラが学校で教えるお給料が月25ドル也)


そうして、お母さんはそのミシンを使ってローラの

新しいドレスや婚礼衣裳を縫うことになります!



「 今まで、このミシンなしにどうやって来たのかわからないよ。

仕事が大そう楽にできるし、かざりあげをするのはわけないんだよ。

それに針目はきれいだしね、名人の仕立屋だって手縫いじゃこんなに

見事にできないよ 」


引用元:『この楽しき日々』 下巻 岩波少年文庫  鈴木哲子訳



これ程までに喜びと便利さを与えたミシン・・・


21世紀の今の私たちは、有り余るほどのモノと食べ物に囲まれていますよね。


仮に高価なブランド品は買えなくとも、100円ショップもあるし、ネットで検索すれば、

安くて見栄えのするお洋服が簡単に買えてしまう時代ですもの。



けれども・・・


ローラがクリスマスに貰った(めったに食べられない)キャンディや、

乏しいお給料を遣り繰りして、茶色のポプリンのドレスを作ったときの喜びは

もっともっと大きいのかもしれないね・・・。

(今とは時代が違うから比較にはならないのだけれども)



私が、この物語を何度も何度も読み返しているのは、ローラのそうした喜びを

そしてインガルス一家の喜びを共有したいのかもしれません。



ミシン、か・・・・

我が家にも一応あるのだけれど・・・久しぶりに使ってみようかな?

雑巾か台拭きくらいなら簡単だし。


・・・って、あれ?

どこに置いてあったけ? 押入れに仕舞ったままだっけ??

おかしいなあ・・・あれ?


えーと、それでは今日はこれでお終いにしますね。

また明日ね。

posted by cat-of-many-tales at 00:00| Comment(0) | 海外の小説・その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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