2013年04月20日

「 郵政記念日 」に読む 『 郵便屋さんの話 』  by  カレル・チャペック


こんにちは、今日も来て下さってありがとう。

4月20日は「 郵政記念日 」です。


真っ先に 頭に浮かんだのがこの作品なの。


はい 今日の 読書は 『 郵便屋さんの話 』 by カレル・チャペック


  郵便屋さんの話(チャペック童話絵本シリーズ)

  著者:カレル・チャペック 

  画:藤本 将(すすむ)

  ページ数:60P

  版元:フェリシモ出版


こんな素敵な絵本になっていました↑


雰囲気的にインポートの絵本かと思ったのですが、そうではなくてフェリシモ出版。

えっ?フェリシモ? はい、通販会社のフェリシモなんですね。


画を描かれた藤本氏はイラストレーター&デザイナーさんで、この絵本は

やや渋めの色合いの オトナっぽい絵本に仕上げっています。


各ページの色もそれぞれに工夫がしてあり、落ち着いた感じ・・・

色合いが、アメリカン・ポップではなく、ヨ ー ロ ッ パ 的 な 雰 囲 気 といえば

お分かり頂けるかもしれません。 絵もとても可愛いの。


ストーリィとしては、とても有名な物語なので、あなたも(多分子ども時代に)

お読みになったことがあると思うな。


郵便局にお勤めのコルババさんが主人公です。 毎日毎日手紙を 配達していますが

最近なんだかマンネリ気味・・・というか嫌気がさしていました。



だって、業務自体は 結構大変で せっせと歩かなければならないのに・・・



それなのに配る手紙ときたら、印刷物とか請求書というような、どうで

もいいようなものばかり。 そんなものをもらってもだれもよろこばないし。

そもそも郵便局というのは、たいくつなだけで、わくわくするような

ことなんか、およそ起りそうもないところだよ


( 一部抜粋 )


そうして、ある日、郵便局のストーブの傍で 座り込んだまま眠ってしまいました。

夜もふけた頃・・・かすかな物音で 目を覚ましたコルババさん、この

郵便局に住む 小 人 た ち に出会ってしまいます。


ひげを生やした小人たち、郵便局員のお仕事をしながら、手紙を使って

トランプ遊びまでしているではありませんか。

小人たちは、封をしてある 郵便物でも外から 触るだけで中身が分かります。



一番弱い札は7、嘘をついたり隠し事がある手紙

次に弱い札は8、いやいや書いたり渋々送った手紙

その上が9、ただ丁寧に書いてあるだけの手紙

強い札では10、面白い事や新しい事が書いてある手紙

その上のジャックは、相手を喜ばせようしてと送った手紙

さらに強いのがクィーン、仲の良い友人同士の手紙

もっと強いのはキング、愛情をもって書かれた手紙

最高に強い札はエース、相手のためなら身も心も全て捧げてもいいと

思って書かれた手紙



・・・まごころのこもっていない手紙は冷たくて、書いた人の愛情が

有れば有るほど温かいんですって!


それ以来、コルババさんは 郵便配達が前ほど嫌ではなくなりました。


そうして、ある日の事、差出人の名前も宛名も書いていない手紙を見つけます。

しかも、切手も貼ってなーい! けれども、その手紙は何だか温かいような・・・?


届けてあげたいと思ったコルババさん、試に小人たちのゲームにその手紙を

使ってみたら・・・なんとハートのエース! 最強の手紙ではありませんか!



中を読んでもらったら、それはある若者から愛する女性に宛てた、

愛のこもったプロポーズの手紙でした。


これは何としてでも届けてあげたい!


辛うじて、二人の名前は分かったものの細かい住所までは分からず

その日から、コルババさんの、誰とも分からない “ フランチーク ” と

“ マジェンカ ”を探す旅が始まります・・・


・・・このお話を初めて読んだのは小学生の時でしたが、ラストの部分が

(一年と一日目に、ようやく見つけた マジェンカ嬢から 切手代を払って

もらうところ )とても気に入って何度も読み返したものです。



優しい優しい物語・・・・・

心を届けるのは やはりメールじゃなくてお手紙かしら?

あっ、でも、宛名を忘れずにね 。切手もちゃんと貼って ww




しかし、この物語の作者、カレル・チャペック( 1890〜1938 )は

通り一遍の 童話作家もしくは児童文学者というわけではありません。


チ ェ コ の 国 民 作 家 とでも言うべき存在・・・と表現するのが一番ふさわしいかも?


小学生の頃は、『 郵便屋さんの話 』を読んでも、作者の事までは考えが及ばず

その後、中学時代に『 山 椒 魚 戦 争 』 を読んで、H・G・ウェルズと

同じような S F 作家・・・と 認識していたような記憶があります。


「 ロ ボ ッ ト 」という言葉を作った作家でもあることだしね。


『 山椒魚戦争 』はストーリィの面白さを楽しむだけで、深くは考えなかったけれども

この作品が書かれたのは 1935年で、当時台頭していた全体主義・ナチズムへの

強烈な批判の書
でもあるんだよね。


ヒットラーが政権を握ったのは 1933年だけれども、この作品の最後に登場する

アンドレアス・シュルツェなる人物は 間違いなくヒットラーの事と分かるから・・・


お兄さんのヨゼフ・チャペック( 画家・作家 )も強制収容所で亡くなって

いるし、彼も生きていたら逮捕されていたのは間違いなさそう・・・

ちなみに、この作品はナチスの占領下時代は発禁になっていました。



チャペックは『 郵便屋さんの話 』の他にも、様々な童話も書いています。

友人は『 園 芸 家 1 2 カ 月 』という作品が 最高だと薦めていたし、

改めて、じっくり読んでみたいと思う作家なんですよ・・・


なんだか、一筋縄ではいかないような作家みたいだしね ww


さてと・・・・・今日はこれで お終い。

またね・・・。






posted by cat-of-many-tales at 00:00| Comment(0) | 絵本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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