2013年05月23日

『 浦 島 太 郎 』( 作者不詳 ) を 「世界亀の日」に読む


こんにちは、今日も来て下さってありがとう。 5月23日は「世界亀の日」です。

亀について知り、生存と繁栄のために人間がお手伝いしましょうという日です。


保護が目的なのでしょうが、このブログの趣旨的には・・・ さんが登場する作品として

日 本 で 最 も 有 名 で人口に膾炙した作品といえば・・・コレでしょう。

リクガメではなく、ウミガメですがww


はい 今日の 読書は 『 浦島 太郎 』  ( by 作者不詳 )


誰でも知っている『 浦島太郎 』の物語・・・多分あなたも子ども時代に 日本昔話集や絵本などで

一度は読んだことがあると思います。


実は、この物語には幾 つ か の パ タ ー ン があるのですが、最もスタンダードなものは

子ども向けの昔話&おとぎ話 ↓↓

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1:時代と地域の特定はされていない

2:主人公の名前は 浦 島 太 郎 という漁師

3:虐められていた を助ける

4:竜 宮 城 に招待されて 乙姫様のもてなしを受ける

5:故クが恋しくなって帰りたいという

6:玉 手 箱 をもらうが「決して開けてはいけない」と言われる

7:故郷に帰っても自分の家も両親もいない。

8:自分がいなくなってから 3 0 0 年 たっていることを知らされる。

9:途方にくれて玉手箱を開けると、中から白い煙が出てきて

10:あっという間に白髪のお爺さんになってしまった。

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浦島太郎.jpg

     浦島太郎・・・と聞いて

     思い浮かべるのはこんな感じかな?

     玉手箱を持っているから、これは

    竜宮城から故郷への

     帰り道・・かな?



実は、この物語は、近 代 になってから この形になったものです。

明治政府が、それまでの伝承説話であった浦島伝説を 国 定 教 科 書 (尋常小学読本

「ウラシマノハナシ」)に載せるために子ども向けに改変したもの


(明治43年から昭和24年まで)また、それ以前に児童文学者の 巌 谷 小 波 が著した

『 日 本 昔 噺 』にも「浦島太郎」として収められています。 巌谷小波は国定教科書の

編纂にも関わっていました。

また、♪ 昔々 浦島は 助けた亀に乗せられて ♪ で始まる歌も 明治44年から歌われだ

した 文部省唱歌です。

但し、基本的なストーリィは変えずに、付け加えた部分とカットした部分があります。


1:虐められている亀を助けた ← この部分を付け加えて「良い事をしたら良い事

がある」という報恩の物語に強調


2:竜宮城での乙姫様とのベッドシーン ← 当然、この部分はカットでしょう ww



さて、この浦島伝説の 起 源 ですが・・・かなり古いことに改めて驚かされます

最初に記述されたのは 『 日 本 書 紀 』 の雄略天皇の条で、その次が 『 万 葉 集 』

そして『 丹 後 国 風 土 記 』 と続き、物語として完成したのは室町時代の『 御 伽 草 子 』ですね。


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日 本 書 紀丹 後 に住む水江浦島子(みずのえうらしまのこ)が亀を釣ったとこ

ろ、その 亀が女性に化身し、浦島子は妻にして 共に蓬莱山に行ったとの記述が1行あります。

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万 葉 集 】高橋虫麻呂作の長歌「詠水江浦嶋子一首」として収められています。

釣りを生業とする水江浦嶋子が海で海神の娘だという亀姫と名乗る女性に出会い

語り合っている内に結婚しようとなった。常世の国にある彼女の住む宮殿へ・・

仲良く3年過ごした後に、両親に結婚の事を知らせるために家に帰りたいと伝え

ると絶対に開けてはいけないと言われ「 櫛 笥 ─化粧箱」を渡されます。

しかし、故郷に戻っても家もなく見知らぬ人ばかり、困り果ててふたを開けると

元に戻るのではないかと考え、櫛笥のふたを開けると中から白煙が立ち昇り、

黒かった頭髪が 真っ白になり息絶えた。
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丹 後 国 風 土 記 】風土記というのは8世紀初頭頃に、朝廷より全国に編纂の命が

下されたもので、その地方に伝わる伝説や特産物を紹介する書物のことです。

但し、現物は残ってはいないのですが、『 釋 日 本 記 』 に「丹後国風土記によるとー」

と引用されている形で伝えられています。

こちらでは、ラストの部分で櫛笥を開けると風雲が舞い飛び、悲嘆した嶋子が歌

を詠むと櫛笥に亀姫からの返歌が帰って来たというくだりがあります。
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その後、平安時代に『 浦 島 子 伝 』『 続 浦 島 子 伝 』と続きます。

御 伽 草 子 】内容的にはほぼ同じなのですが、ラストで玉手箱を開けた浦島は鶴

の姿になり空に飛んで行ってしまった・・・とあります。
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めぼしい所では これ位なのですが、さまざまなバージョンがある中で 共通しているのは

竜宮城で過ごした何日間(1年間)が、この世では何百年にも相当する という事。

時 間 の 流 れ 方 の 違 い を古代の人々は理解した上で物語化したのでしょうか?

アインシュタインの 相 対 性 理 論 を地で行くような物語・・・・・



また、この物語を読んで誰もが不思議に思うことは ラストのバッドエンドです。

何も悪い事をしていないのに、どのバージョンでも ひどい目に会うのはなぜ?


この件については・・・うかうかと人語を話す魔の存在である亀に誘われ

この世に非ず所に行ってしまったから・・・という説もあるのですが・・・

つまり、 生身の人間には 関わってはいけないものがある、という教えなのでしょうか?


浦島伝説は、似たような形のものは世界にもあります。

そして、大抵はバ ッ ド エ ン ド・・・


異類婚のパターンで、人間とそうでないものとの結婚 は殆どが 添い遂げることなく

悲劇的な別れに終っていますしね。



もう1つ、最大の謎は 乙姫様は 何を考えて浦島に玉手箱を渡したのでしょうか?

また、あの玉手箱の中には何が入っていたのか?という疑問が・・・


「決して開けてはいけない」と言って渡してしまっては・・・開けたくなるのが

人情というものです。 開ける事を見越して渡したのでしょうか?

開けたら浦島がどうなるか分かっていたはず・・・

乙姫様の真意は・・・分からないし、正解はないのでは? 解釈する人の数だけあるのかもしれません。

ただ・・・バッドエンドという前提があってこその、あの行為だったのかも?


玉手箱に入っていたものは・・・時 間 そ の も の 、かな? 竜宮城と人間世界とのギャップ

の時間かしら?とも考えています。



また、「決して××してはいけない」という タ ブ ー の 物 語 は、浦島だけではなく

日本神話にもギリシア神話にも、世界の伝説や物語にも多数見られるパターンです。

けれども、守 れ な く て 失 敗 してしまう、というのがお約束になっていますが。


以上、話し出すと切が無いのが 浦島太郎の物語・・・

たかが子どものおとぎ話と思っていたら、とんでもなく奥の深い話になりそう。

改めて、感じ入ったところで今日はおしまい・・・またね。





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posted by cat-of-many-tales at 00:00| Comment(0) | 日本の漫画・その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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